トイプードルはしつけやすい?犬種の特徴と注意点

フセをしているトイプードル
トイプードルは「しつけがしやすい犬」として人気ですが、実際には性格や傾向によってしつけの難しさを感じることもあります。しつけを成功させるためには、以下のような犬種特有の性質を理解しておくことが大切です。
  • 理解力が高く、コツをつかめば習得が早い
  • 甘えん坊で人懐っこく、ひとり時間が苦手な傾向
  • 警戒心による吠えが出やすい場合もある
  • 甘やかされやすく、ルールが曖昧になると混乱しやすい

理解力が高く、しつけの吸収は早い

トイプードルは非常に頭の良い犬種で、しつけのコマンドを素早く覚える傾向があります。とくに「ご褒美」や「褒められること」に強く反応するため、ポジティブな方法でのしつけが効果的です。

ただし、覚えるのが早い分、間違った行動もすぐに学んでしまうため、最初の教え方や接し方が重要です。

甘えん坊で人懐っこく、留守番が苦手な子も

飼い主に対する愛情が深く、常に一緒にいたいと感じるのがトイプードルの特徴。そのため、留守番を苦手としたり、急に姿が見えなくなると不安から吠えてしまうこともあります。

しつけの際には、適度な距離感を教えること(=ひとりでも落ち着いて過ごす練習)も大切です。

警戒や興奮から吠えることがある

もともと無駄吠えが多い犬種ではありませんが、場合によってはチャイム音や来客、ほかの犬に敏感に反応することがあります。
興奮しやすい性格や不安感が原因で、吠え癖がつくこともあるため、早めに対処することが予防につながります。

「吠えたら反応する」のではなく、落ち着いているときに褒める、吠える前に気をそらすといった工夫が効果的です。

かわいさゆえにしつけが後回しになりがち

トイプードルのその見た目のかわいらしさから、つい甘やかしてしまいがち。「噛んでも叱れない」「トイレの失敗をそのままにしてしまう」といった行動が続くと、犬自身もどうしていいかわからなくなります。

しつけの基本は、やってほしいことを明確に伝え、成功したら褒めること。叱るよりも、正しい行動に自然と導くような接し方がポイントです。
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ボールをくわえて走っている白いトイプードル

褒めるしつけが基本

しつけで一番大切なのは、「できたことをしっかり褒める」こと。
トイプードルは飼い主に褒められるのが大好きな犬種なので、正しい行動をとったときにすぐ褒めることで学習が早まります。

たとえば、トイレが成功した瞬間に「えらいね」「いい子だね」と声をかけ、ご褒美を与えると、「これが正解なんだ」と理解しやすくなります

叱るよりも「無視」や「切り替え」が効果的

問題行動が見られたとき、頭ごなしに叱ってしまうと、犬が混乱したり、関係性が悪くなることもあります。とくにトイプードルは感受性が強いため、怒られることで逆に萎縮してしまうケースも。

そのようなときは、「遊びをやめて無視する」「静かにその場を離れる」など、行動の結果として“楽しいことがなくなる”と学ばせる方法が効果的です。

家族全員でルールを統一する

「おすわり」の指示が人によって違ったり、「噛んでも許す人」と「叱る人」がいると、犬は混乱して正しい行動を覚えにくくなります。
しつけのルールや対応は、家族全員で統一しておくことがとても大切です。

事前に「しつけルール表」などを作っておくと、誰が関わっても同じ教え方ができ、犬にとっても安心感につながります。

短時間・高頻度で取り組むのがベスト

長時間のトレーニングは、犬にとっても飼い主にとってもストレスになります。
トイプードルのような小型犬は、短く・繰り返すことで集中力が持続しやすく、学習効率も高まります。

1回のしつけは5〜10分程度で十分。毎日少しずつ繰り返すことで、少しずつ定着していきます。
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トイプードルの子犬
トイプードルのしつけは、できるだけ早くはじめることが大切です。
とくに子犬期は、性格や行動パターンが形成される大切な時期。成長段階に合わせて、「今できるしつけ」から少しずつ取り入れていきましょう。

以下で、それぞれの時期に取り組みたいしつけを解説します。

生後2〜3カ月(迎えた直後)

子犬を迎えてすぐの時期は、「しつけ」よりもまず生活環境に慣れさせることが第一です。急に新しい場所・新しい人に囲まれるため、安心できる環境を整えることが優先されます。

  • 名前を覚えさせる
呼ばれたらこちらを向く・来るなど、名前が「自分のこと」だと認識できるようにします。
  • トイレの場所を覚えさせる
排泄のタイミングを観察し、失敗しても叱らず、成功したらしっかり褒めることが大切です。
  • 甘噛みの抑制
遊びの中で手や服を噛む癖は、早いうちに「噛んではいけない」を伝えるようにしましょう。噛んだら遊びをやめるのも有効です。
  • 社会化の強化
人や他の犬、物音、散歩などさまざまな刺激に少しずつ慣れさせていくと、将来のトラブルを防げます。

この時期は「成功の経験を積ませる」ことで、その後のしつけがスムーズになります。
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生後4〜6カ月

生後4〜6カ月は、子犬が新しいことに対して興味をもちやすく、しつけの吸収率が高まるタイミングです。また、体力・集中力が少しずつ育ってくるため、日常生活に必要な基本指示やルールを覚えるには最適です。

  • 「おすわり」「まて」などの基本コマンド
アイコンタクトを取りながら、短時間・繰り返しの練習が効果的です。
  • 無駄吠えや噛み癖の予防
興奮しすぎたときや、欲求不満から吠えたり噛んだりする前兆に気づき、落ち着いた行動を褒めることで予防につながります。

「遊びの中にしつけを取り入れる」ことを意識すると、トイプードルの持つ好奇心と学習意欲を活かせます。
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生後7カ月以降

生後7カ月を過ぎると、トイプードルは思春期のような時期に入り、自我や意思が強くなる傾向があります。
それまでに覚えたことが曖昧になったり、反抗的な態度を見せることもありますが、しつけのチャンスはまだ十分にあります

  • ルールの見直しと一貫性のある対応
中途半端に覚えたしつけが定着しない場合は、基本に立ち返って教え直すことが大切です。
  • 過度に叱らず、落ち着いた関わりを
反抗的な行動が増える時期でも、感情的な対応は逆効果。冷静にルールを伝え続けることがポイントです。

成犬からのしつけも可能です。迎えたタイミングが遅い場合や、これからしつけをはじめたい場合でも、年齢に関係なくトレーニングはできます。
とくにトイプードルは学習意欲が高いため、しっかり時間をかければ良い行動が身につくでしょう。
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トイプードルによくあるしつけの悩みと対処法

ブランケットに包まれているトイプードル

噛む・甘噛みが治らない

原因

  • 歯の生え変わり期のムズムズ感(とくに生後2〜6カ月)
  • 遊びや興奮の延長で噛んでしまう
  • 甘噛みを許されたまま成長したケース
  • ストレス・不安からくる防衛行動

子犬期の甘噛みは自然な行動ですが、適切に対処しないと本格的な噛み癖につながるおそれがあります。

やってはいけないNG対応

  • 「痛いっ!」と大きな声で反応する(遊んでもらえたと勘違いする)
  • 手を引っ込めて逃げる(追いかけっこ遊びだと思う)
  • 強く叱りつける・口を押さえつける(恐怖心や攻撃性を生む)
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無駄吠えが多い

原因

  • 警戒心の強さ(来客・物音に敏感)
  • 要求吠えの学習(吠えれば構ってもらえると覚えている)
  • 退屈や運動不足によるストレス
  • 留守番などで感じる不安感

習慣化するとコントロールが難しくなるため、早めの対処が必要です。

やってはいけないNG対応

  • 吠えた直後に反応する/近づく(要求が通ったと学習する)
  • 「うるさい!」と怒鳴る(興奮をあおってしまう)
  • 吠えるたびに抱っこする・おやつを与える(ご褒美になってしまう)
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トイレを失敗する

原因

  • トイレの場所が覚えきれていない/環境が定まっていない
  • 排泄のタイミングを飼い主が見逃している
  • トイレ成功後の十分な褒めがない
  • ストレス・引っ越し・模様替えなど環境変化

トイレトレーニングは、成功体験の積み重ねが鍵。「失敗を叱る」より、「成功を褒める」が鉄則です。

やってはいけないNG対応

  • 失敗したあとに現場へ連れていって叱る(何を叱られているのか理解できない)
  • トイレシートの位置を頻繁に変える(混乱を招く)
  • 排泄中に驚かせたり無理に中断させる(排泄そのものへの不安につながる)
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言うことを聞かない

原因

  • 指示が曖昧、言い方に一貫性がない
  • 「できた」あとにしっかり褒められていない
  • 年齢による反抗期(とくに生後6〜8カ月ころ)
  • 叱られることが多くなり、信頼関係が崩れている

「言うことを聞かない」=反抗的なのではなく、理解できていない/動機がないケースがほとんどです。

やってはいけないNG対応

  • 何度も同じ指示を繰り返す(無視してもいいと学んでしまう)
  • 怒鳴る・体罰を与える(恐怖から関係性が崩れる)
  • ご褒美や声かけを省略する(「やっても意味がない」と感じる)
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しつけがうまくいかないときに見直したいポイント

公園で遊んでいるトイプードル

環境が整っているか

まず見直したいのが、犬が安心して過ごせる環境になっているかどうかです。落ち着ける場所がなかったり、刺激が多すぎると、犬は不安定になりやすく、しつけどころではなくなってしまいます。
「集中できる環境づくり」は、しつけの土台ともいえます。

  • ハウスやサークルが安心できる空間になっているか
  • テレビの音や来客など、過剰な刺激がないか
  • トイレや寝床の配置が落ち着いた場所にあるか
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運動・遊びが足りているか

トイプードルは活発で、体も頭もよく動かすことを好む犬種です。運動不足や退屈がたまると、ストレスから問題行動が出やすくなります。
しつけがうまくいかないと感じたら、まずエネルギーが発散されているかを確認しましょう。

  • 毎日しっかり散歩に行けているか
  • 室内でも頭を使う遊び(知育トイなど)を取り入れているか
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飼い主との関係性・接し方

どれだけ言葉で指示しても、信頼関係が築けていなければ、犬は安心して指示に従うことができません。また、飼い主の態度や一貫性によっても、犬の反応は大きく変わります。
トレーニングの前に、「楽しい・安心できる時間」を共有することも大切です。

  • 感情的に叱っていないか(トーンが安定しているか)
  • 指示や褒めがバラバラになっていないか
  • 犬が「この人のそばにいると安心」と感じられているか

性格や個体差を尊重できているか

同じトイプードルでも、性格や成長スピードはそれぞれです。「○カ月だからできて当然」「ほかの子はできているのに…」と比べてしまうのはNG。
しつけは“その子に合ったテンポ”で進めることが成功の鍵です。

  • 慎重で覚えにくいタイプの子もいる
  • 怖がりな子には、ステップを小さく分ける必要がある
  • 逆に自己主張が強い子は、根気強い対応が必要
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まとめ

3頭のトイプードル
トイプードルのしつけは、始める時期や教え方、その子の性格に合わせて進めることが大切です。
思うようにいかないときは、環境や接し方を見直すだけで改善することもあります。無理に一人で抱え込まず、必要に応じてブリーダーや専門家など、プロの力を頼るのも選択肢の一つ。
愛犬のペースに寄り添いながら、前向きにしつけに取り組んでいきましょう。
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