犬が懐かない原因

元気がない犬

お世話をしない

犬は、飼い主を親、もしくは集団のリーダーとして認識する傾向があります。

そして食事を与えてくれる人や散歩に連れて行ってくれる人、構ってくれる人など、自分と関わりの深い人を好きになります。

もしあなた以外の家族が犬の世話のほとんどを担当している場合、犬はなかなかあなたに懐かないでしょう。

しつけに一貫性がない

しつけに一貫性がない飼い主には、愛犬もコミュニケーションのとり方に戸惑ってしまいます。

たとえば、椅子の脚を噛んだ場合、そのまま放っておかれるときと、叱られるときがある。
そうすると、犬はしつけのために叱られているのではなく、「突然飼い主に怒られた」という印象を抱き、飼い主のことを「突然怒る怖い人だ」と感じてしまうのです。

飼い主自身がしつけの基準をもつこと、ほかに家族が同居する場合は、全員で犬のしつけのルールを決めて同じ態度をとるようにすることが大切です。

急に大声を出すなどして騒ぐ

急に大きい声を出して騒がれたら、人間だって驚きますよね。それは犬も同じです。

とくに幼い子どもは楽しくなってくると突然飛び跳ねたり、大きな声を出したり、歌いだしたり……という行動をとりがちなため、幼い子どもを苦手とする犬は少なくありません。
同様に、大人でもテンションが変わりやすい人や騒がしい人には懐きにくい傾向があります。

犬に警戒心を抱かせないためにも、びっくりさせてしまうような行動はできる限り避けましょう。

しつこく構ったり、触ったりする

犬にも気持ちがあり、それぞれに個性があります。

なかには、しつこく構われたり、触ったりされるのが苦手な犬もいます。
あまりに過干渉だと犬のストレスになり、自傷行為や、吠えたり噛んだりなどの問題行動につながる可能性も。

犬も人間も楽しく生活できるよう、お互いのペースを尊重しながら生活しましょう。

犬に懐いてもらうには

飼い主と仲良しな犬

お世話をする

愛犬と仲良くなるためにも、普段から積極的にお世話をしましょう。

食事を与える、散歩に連れて行くなど、「この人と一緒だと楽しい」ということを犬に印象付ければ、愛犬の態度にも徐々に変化が見られるはずです。

ただし、食事を与える際、じっと見つめすぎるのはNG。自分の食事を取られてしまうのでは、と犬が警戒してしまいます。

また、突然散歩に連れて行くと、犬がパニックを起こし、首輪やハーネスを外して逃げ出してしまうことがあります。
まずは、犬が懐いている人に散歩についてきてもらうといいでしょう。
徐々にあなたとの散歩に慣れてきたら、一対一で散歩する時間を増やしていくのがおすすめです。

一貫性のあるしつけをする

「ちょっとくらいならいいか」と見逃していると、犬は何がよくて何がダメなのか混乱してしまいます。

甘噛みやいたずらなど、犬にしてほしくない行動をとられたときは、一貫性をもってNOとはっきり伝えましょう。
きちんとしたしつけは、犬との信頼関係を育みます。

落ち着いた態度を示す

突然騒ぎだす人に対して、犬は警戒心を抱きます。
また、声のトーンが急に高くなったり低くなったりすることに不安を覚える子もいます。

人間が騒いでいると犬も興奮してきて、吠える・噛むといった問題行動につながることがあるので、注意しましょう。

犬の気持ちを汲み取る

仲良くなりたいからといって、急に犬との距離を詰めようとするのは避けましょう。

犬の気持ちや状況を考えず、突然スキンシップをとろうとしたり構いすぎたりすると、逆に警戒心をもたれることになってしまいます。

犬は、目やしっぽなど、体全体で自分の感情を伝えています。
不安そうに人間の様子をうかがっている、体をこわばらせている、物陰に隠れようとしているときは、そっとしておいてあげましょう。

そうすることで、愛犬の心にも少しずつ「この人は大丈夫だ」という認識が芽生えていきます。

犬が「苦手とする人」にするサイン

振り返る犬

背中を向ける

犬は信頼する相手に背中を向けることがありますが、あまりしつこく構わないでほしいときにも体の向きを変えることがあります。
不安そうな表情で目をそらしたり、緊張を和らげようとあくびをしたりすることも。

そんな姿が見られたら、犬のペースに合わせるために、構いすぎるのは一度辞めて様子を見てみましょう。

逃げようとする

不安を感じた犬は、しっぽを巻いて、安全な物陰に隠れるように逃げ出すことがあります。ここで追いかけると、犬にとって安心できる場所がなくなってしまうので要注意。

愛犬が落ち着きを取り戻して、自分から戻ってくるまで、気長に待ってあげましょう。

うなる・噛む

安心できる場所じゃない、相手が怖いと感じた犬は、「これ以上自分に近づかないで」というサインのためにうなることがあります。

それでもしつこく構うと、最悪の場合噛まれてしまう可能性もあります。

犬の気持ちを尊重し、何が不安なのか、怖いのかをよく観察して、安心できる場所をつくってあげましょう。

犬が「好きになる人」ってどんな人?

撫でられる犬

一緒にいると楽しい人

散歩に行く

犬にとって、散歩は一日のうちでも重要な時間です。

飼い主と一緒にいられる貴重な時間ですし、散歩の途中にほかの犬のにおいを嗅ぐなど、さまざまな刺激を受け、変化を楽しめるひと時。

そんな散歩に連れて行ってくれる相手は、犬にとって大きな存在になります。

ドッグランに行く

ドッグランが大好きな子も多いのではないでしょうか。
友達の犬に会ったり、おやつをもらったり、ボール遊びなどをしたり……犬にとっては幸福な時間です。
なかには、車に乗せただけで「ドッグランに行くのかな?」とワクワクしてしまう子もいるとか。

愛犬がもっとも楽しみにしていることを叶えてあげることで、犬との距離がぐんと縮まることもあります。

一緒にいると落ち着く人

懐かないからと冷たく接するのはNG

「ほかの家族には甘えるのに、自分には甘えてこないからかわいくない……」と、投げやりな気持ちになって、犬の存在を無視したり、冷たく接したりするのはよくありません。
長い目で見ながら、辛抱強く愛犬とのコミュニケーションを図りましょう。

指示したことがうまくできたらいっぱい褒める、食事の準備や散歩を率先してやる、愛犬の好きな遊びに付き合ってあげるなど、犬が喜ぶことをしてあげましょう。

時間がかかるかもしれませんが、根気強く続けていけばきっとあなたの愛犬は心を開いてくれるはずです。

穏やかな気持ちでコミュニケーションを

焦らずに、時間をかけて犬との信頼関係を構築していきましょう。

なるべく穏やかな気持ちでコミュニケーションをとることが、仲良くなるコツです。

まとめ

ハイタッチする犬
いかがでしたでしょうか。大切な家族である愛犬、警戒心をもたれることなく、仲良く過ごしたいですよね。犬にとって、食事や散歩は生活のなかで大事な時間。積極的に犬のお世話に関わることで、絆を深めていってくださいね。