トイプードルには服が必要? 服を着せた方がいいオシャレ以外の理由
トイプードルに服を着せてオシャレさせる飼い主さんがいますよね。コートやエプロン、全身を覆う服など、多種多様の服があります。トイプードルに服を着せる主な目的はオシャレかもしれませんが、他にもメリットがあるんです。
被毛保護
トイプードルの大きな魅力に、ゆるくカールした被毛があげられます。しかし、毛はもつれやすいですし、汚れやホコリが付きやすいという側面もあります。毎日の食事、散歩、遊び、昼寝など、被毛が汚れたりもつれたりするタイミングはたくさんあります。特に、被毛がもつれて毛玉ができてしまうとブラッシングでほぐすのが難しく、カットしなければならないことも。
これらを予防したり、ケアの手間を減らすのに役立つのが「服」です。食事のときにエプロン型の服を活用し、散歩に出るときは全身を覆う服を着る、寝るときは冷え予防に胴を覆う服を着せるなど、シーンに合わせて服を選ぶといいですよ。
皮膚保護
夏に多くみられますが、サマーカットといわれる非常に短く毛をカットするトリミングスタイルがあります。プードルに特徴的な、喉・足・尻尾の付け根を剃ってしまうカットも、かなり被毛が短くなりますね。被毛には皮膚を守る役割がありますが、毛を短くカットすると保護機能が低下します。
紫外線や水濡れ、泥汚れ、寄生虫、草木などによる物理的な刺激が、直接皮膚に伝わってしまいます。
トイプードルの皮膚はデリケートです。炎症が起こると犬は気にしてなめたり噛んだりしてしまうことが多く、それによって細菌感染することも少なくありません。完治するまで時間がかかることもあり、犬にとっても飼い主にとっても負担が大きいトラブルです。
皮膚保護の面からも、服を着せることはメリットがあります。
寒さ対策
トイプードルはシングルコートといわれる被毛構造をしていて、皮膚近くに密集して生える下毛を持ちません。このため、ダブルコートの犬(上毛と下毛、両方を持つ犬)より寒さに弱い犬種です。防寒のためには、服を着せることが有効です。散歩のときはもちろん、寒暖差の激しい場所を行き来するときに脱ぎ着できる服を活用するなど、ケースバイケースで利用したいですね。
もうひとつ、真冬の散歩中、霜が降りたり、霜柱が立っている場所を歩くとトイプードルの足が心配ですよね。そんなときは服だけでなく犬用の靴なども有効です。
被毛拡散予防
トイプードルは毛が抜けにくい犬種ですが、もちろんゼロではありません。車や電車に乗せる、ホームセンターなどに買い物に行く、赤ちゃん連れの友人と遊ぶなど、他の人に配慮したいシーンがありますよね。こうしたときには、全身をすっぽり覆うタイプの服が有効です。海外ではトレッキングなどのスポーツを犬と一緒に楽しむ習慣があるため、全身を覆うタイプの服は珍しくありません。
注意したいこと
服はメリットがありますが、そもそも犬には服を着る習慣がありません。トイプードルに服を着せる場合、次のようなことに注意してください。・嫌がったら無理に着せない
・ボタンやレースなど、誤飲の危険がある装飾品に注意
・通気性が悪いと皮膚病の原因になる
・硬いと動きにくく、皮膚が擦れて炎症の原因になる
・着せすぎない
・服はこまめに洗濯して寄生虫の繁殖などを防ぐ
服を着せるときはトイプードルにストレスを与えないよう、まず面積が小さな装飾品から付けるようにし、徐々に慣れさせていきましょう。そして服を選ぶ時は、デザイン、素材、機能性をチェックしてくださいね。