それぞれの信念

犬という生体を売るのは大変な仕事である。前のブログでも書いたように、ごくごく一部のお客様はストレスだか何だか知らないが虐待の対象として安い犬を買ってはイジメの標的とする

だからうちでは最低販売価格を決めている。それで売れなければ生涯うちで面倒をみる。兼業の小規模ブリーダーだからこそできる利点を活かせてもらう。私は犬が好きだ。だから安価で可愛い犬を提供したい。それだけである。

うちの親犬にはチャンピオンもいるが、あえて書かない。家庭犬に肩書などいらないと考えているからだ。
チャンピオン直子も書かない。チャンピオン犬は確かに優秀だ。しかしそれはコンテストの振る舞いが優秀であって家庭でそれが何の役に立つかはわからない

うちの子は耳が寝ていたり、噛み合わせが悪かったり、膝蓋の指摘をされた子もいる。しかし皆、日常生活に支障の無い
レベルの子だ。特にペコ（泉門閉鎖不全）「頭頂部の穴」はチワワには付きもの。人間だって当たり前にある

完璧な赤ちゃんが何％いるのか？そして乳児期の不具合は成長とともに治るのが普通だ。だからうちは健康チェック表を隠さない
不都合なく暮らせるのがそれこそ普通であり、逆にうちは有名犬舎で、耳が寝ている。瘦せている、太っている、甘えん坊でショーには向いていない。こういった犬を集めてブリーディングをしている。この子たちは落ちこぼれと呼ばれるだろうが、家庭犬にとっては最高の資質を持っていると私は実感している。本当に可愛い子たちだ

確かにチャンピオン犬というのは最低7回ぐらいコンテストに出ないと取れない称号なので素晴らしいし経費もかかる。それを自家繁殖で達成したら素晴らしいことである

でもチャンピオン直子って、その素晴らしい子の精液を買って人工交配しただけのことではないのかな
それはそれでこだわりなのだから、そういうやり方もあるし需要もあるのだから正解だと思う
だからといってウチのやり方って不正解なのかな？

あとは写真。あの宣伝写真って手間がかかるしプロに頼むとかなりの高額をとられる。それと実際に見学に行って「えっ？」とかなると悲しい気持ちになると思う。だからうちはスマホでありのままを写して載せる
皆さま実物を見ると「えっ、可愛い！」と言っていただける。期待以上の感動をしていただけるのは嬉しいから、あえて安いスマホでそのまま撮る。それが正しいかはわからない。　色々と考える毎日である